Results
研究成果
お台場海浜公園における糞便汚染採水調査
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Research member
研究メンバー
- 古米 弘明【中央大学研究開発機構 機構教授/博士(工学)】
Purpose
研究目的
お台場海浜公園は臨海副都心内にある貴重な水辺を提供する公園であり、通常は遊泳禁止となっているものの夏季に「泳げる海、お台場!」を目指すアピール活動として「お台場プラージュ」という海水浴イベントが開催されている(図1)。しかし、降雨後には合流式下水道雨天時越流水(CSO)の影響を受けるため、糞便汚染指標である大腸菌濃度が上昇する。
このお台場プラージュが開催される期間には、フロート型のスクリーンが設置されて遊泳エリアが設けられる。そこで、降雨前後のスクリーンの内外で表層採水を実施して、糞便汚染実態を調査する。糞便指標微生物として、大腸菌と大腸菌ファージの消長を経日的に調べることで、細菌類とウイルスの挙動の違いを比較するとともに、晴天時や様々な降雨後経過における汚染実態や濃度低下傾向を詳細に把握することを目的とした。なお、一部の表層試料は、医薬品類や薬剤耐性菌の分析にも供する。
Results
研究成果
2024年のお台場プラージュ期間は、7月27日~8月4日であった。図3に示すように、7月は頻繁な降雨に見舞われており、合流式下水道越流水に由来する糞便汚染の影響が継続した状態にあったものと推察される。特に、お台場プラージュ1週間前の7月20~22日の3日間で74.5㎜(大手町)を記録しており、かなり大きな糞便汚染が発生したと考えられる。
お台場プラージュ期間の7月31日にも、42.5mm(大手町)の降雨が観測されており、再び雨天時越流水による糞便汚染が発生していたものと考えられた。図4に、お台場プラージュ期間のスクリーン外のSt 2における大腸菌と大腸菌ファージの計数結果を示す。7月26日時点ですでに、大腸菌濃度は晴天時に観測されている102 (MPN/100ml)程度より高く、103 (MPN/100ml)を超えている。また、降雨の影響を受けた8月1日には104 (MPN/100ml)を超えており、その後も数日高い濃度が継続した。また、晴天時には検出されない体表面大腸菌ファージやF-特異大腸菌ファージも降雨翌日の8月1日に計数された。F-特異大腸菌ファージは太陽光や塩分により死滅しやすく、非常に低い濃度や検出限界以下(白抜き)となった。
Rreferences
参考文献
- 北山ら(2021) 糞便汚染指標を基にしたお台場海浜公園における海水浴予報システムの試行運用、水環境学会誌 44 (3), 59-68
- 港区 (2024) 「令和6年度お台場海水浴「お台場プラージュ」を開催しました。」https://www.city.minato.tokyo.jp/shiba-koudaibatan/odaiba/kaisuiyoku/odaibaplage2024houkoku.html
- 港区(2020)「令和4年度「お台場プラージュ」の開催についてhttps://gikai2.city.minato.tokyo.jp/voices/GikaiDoc/attach/Nittei/Nt2588_01.pdf